山月記 of the Contemporary

大事なのは、他人の頭で考えられた大きなことより、自分の頭で考えた小さなことだ

女王の教室を観て

現代の教育では、先生は威厳を失っている。尊敬され、従うべき存在から、生徒に親しまれ、モンスターペアレントに追従する肩身の狭い存在に変わってきている。教育における暴力の禁止、厳しい指導の禁止などが広まり、生温い平和主義と平等主義の指導が蔓延る。その結果、ぶつかり乗り越えていくべき壁を失った若者たちの困惑は深まるばかりだ。その状況に一矢を報いる学園ドラマ。

 

この鬼教師、実は良い先生なのではないか、最後に「やっぱり!」と思わせる展開を期待して観てきた。だが、なんというクールな人なんだろう。決して、浅はかな「良い先生」と呼ばれることを良しとしない、その強情までのストイックさに、最後まで突き通したその姿に感動した。あくまでドラマの話なのだが、教育について考えるきっかけになるであろう。特に最終話とその前の1話には、教育についての大事なポイントが詰め込まれている。繰り返して観たいものだ。